ゼラスト ICTTM620-RR

即効性、非研磨性の安全なさび除去剤
■特徴
- 即効性
- 非研磨性
- 非毒性・無臭・非刺激性
- 生分解性
■使用メリット
- さびた部品を回復します
- リワークの手間を省きます
- コスト削減に寄与します
※ゼラスト ICTTM620-RRさび除去剤は、全てのゼラスト防錆フィルムと併用して使用することが出来ます。
ゼラスト ICTTM620-RRは、効率良くさびた部品を回復する安全なさび除去剤です。従来の研磨方式に代表されるさび落とし方法では、小さなギア歯のような部分は多大な手間を必要としながら完全なさび除去が困難であるのみならず、研磨により金属表面を傷めてしまう危険性もあります。
ゼラスト ICTTM620-RRは、このような金属部品に対しても完全にさびを除去することができる画期的なさび除去剤です。
ゼラスト ICTTM620-RRは、鉄を結合することにより酸化鉄から鉄を取り出します。使用方法は簡単で、さびた部品をICTTM620-RRに浸した後にイオン交換水あるいは蒸留水ですすぐだけです。浸漬時間は、さびの程度により数分から1日です。
使用例
輸出等により著しく錆びてしまった部品を回復します。

生産工程間で生じてしまった新しいさびを除去します。
使用上の注意
- 洗浄には必ずイオン交換水または蒸留水を使用してください。
- ICTTM620-RRを使用することにより金属表面が黒くなることがあります。
- 液体の色が黒く変わったら、新しいものと取り替えてください。黒くなったら錆除去能力はなくなります。
- 容器の底に白または薄黄色の沈殿が見られる事がありますが、製品の性能には問題ありません。
- ICTTM620-RRは鉄専用です。非鉄及びメッキは使用しないでください。
従来のさび除去方法との比較(※錆の程度によって除去時間は異なります。)
強酸 | 強アルカリ | ブラスト(砂、小石、ガラス等) | 酸系プライマー | |
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さび除去性能 | 全てのさびを除去 | 全てのさびを除去 | 表面のさびのみを除去 | 表面のさびをペイント可能なタンニン酸鉄複合体へ転換 |
除去に必要とする時間* | 軽度のさび:5-10分 重度のさび:2時間以上 |
軽度のさび:45-60分 | 装置準備後数秒から数分 | 軽度のさび:10-20分 |
使用方法 | 部品を浸漬 擦る必要なし |
部品を温めた強アルカリ溶液に浸漬 擦る必要なし |
圧縮空気によって砂やガラスを吹き付け | ブラシで擦るかスプレー |
金属表面への影響 | 柔らかい金属に対して悪影響を及ぼし、水素脆化を引き起こす | 柔らかい金属や塗装に対して悪影響を及ぼす | 柔らかい金属を傷つけ、塗装を剥離する | 柔らかい金属に対して悪影響を及ぼす |
引火性 | 爆発性の水素を生成する | 非引火性 | 非引火性 | 引火性 |
廃棄方法 | 廃棄前に中和する必要がある | 廃棄前に中和する必要がある | ほとんどの場合埋め立て | ほとんどの場合埋め立て |
ゼラスト ICTTM620-RR (キレートシステム) |
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全てのさび - ひびや 割目内含む - を除去 |
軽度のさび:5-30分 重度のさび:2時間から一晩 |
部品を浸漬 擦る必要なし |
悪影響を及ぼさない |
非引火性 |
ICTTM620-RR自体は下水に廃棄可能 ※各自治体の条例でご確認下さい |
使用方法
1.ゼラストICTTM620-RRで満たされた容器にさびた部品を入れます。
(部品が完全に浸るようにして下さい。)
2.軽度のさびの場合は約30分、重度のさびやさび薄片が見られるような場合は一晩、ゼラストICTTM620-RRに浸しておきます。
(浸漬時間はさびの程度によって異なります。)
※ICTTM620-RRをスプレーして使用しないで下さい。錆びた部品をICTTM620-RRで浸さない場合、十分なさび除去結果が得られません。
3.イオン交換水あるいは蒸留水で部品を十分にすすいで下さい。
4.必要に応じて乾いた布で部品を拭いて下さい。(黒い炭素物が金属表面に多少残る場合があります。)
5.もしさびが残っている場合は、浸漬を繰り返し最後にイオン交換水等ですすいで下さい。
6.乾燥後に、溶液が溜っていた痕跡が見つかった場合は、再度すすぎを行ってから乾燥して下さい。
7.さびの再発生を防ぐため、部品をゼラスト製品で包装して下さい。

納入形態
- ケース(4L×2本)
- 18L缶
錆除去標準面積
4LのICTTM620-RR錆除去剤で、約20㎡の軽度のさびを除去出来ます。
保管方法
屋内常温で保管。ICTTM620-RRは水性のため凍る場合がありますが、常温で解凍された場合は、そのまま問題なく使用できます。
廃棄
使用されたICTTM620-RR溶液から残留物を取り除いた後、当該地方自治体条例に基づいて適切に廃棄して下さい。